アマテラスを岩戸から出すためにアイディアを出した、智慧の神「思金神(オモイカネノカミ)」
こんにちは、アマテラスです。
まだまだ寒い日が続いていますが、みなさんはいかがお過ごしでしょうか。
ここ最近で目立ったニュースといえば、ドナルド・トランプ氏が正式にアメリカの大統領に就任したことではないでしょうか。
トランプ大統領がこれからどのような政治をとっていくのか、世界が注目しているのではないだろうかと思います。
では、今回も、このブログのタイトルにある古事記の「アマテラスの天の岩戸開き」について、書いていきたいと思います。
前回は、天の岩戸に籠られたアマテラスを、どのようにして八百万の神々が岩戸から出したのかについて説明させていただきました。
今回は、古事記「アマテラスの天の岩戸開き」において、それぞれの神々が担った役割を一つずつご紹介したいと思います。
まず、今日は、アマテラスを天の岩戸から出すためのアイディアを出した、智慧の神「思兼神(オモイカネノカミ)」について、みなさんに少しだけお伝えしようと思います。
思金神(オモイカネノカミ)が議長となり、八百万の神々はどのようにしてアマテラスを天の岩戸から引き出すかについて話し合いました。
そして、思兼神が提案したアイディアに従って、八百万の神々がアマテラスを岩戸から出すための準備と儀式を執り行いました。
「思金神(オモイカネノカミ)」とは、どういう意味なのでしょうか。
江戸時代の国学者・本居宣長は、その著書「古事記伝」で、思金(思兼)という語については「多くの人の思慮る(おもんばかる)智を一つの心に兼持てる意なり」と説明されています。
また他にも別名があります。
八意思兼神(やごころおもいかねのかみ)
思金神(おもいかねのかみ)
天思金神・天思兼神(あめのおもいかねのかみ)
常世思金神(とこよのおもいかねのかみ)
八意思金命(やごころおもいかねのみこと)
別名の「八意」は、”たくさんの意”と解釈できますから、「あらゆる問題を兼ねて思慮る」という意味合いをもった智慧の神であることが見えてくるかと思います。
明るい心や明るい考え方の象徴であるアマテラスを天の岩戸からだすためには、まず智慧が必要だった・であるということなのでしょう。
でも、なぜ明るい心や明るい考え方を引き出すのに、智慧が必要なのでしょうか・・・?
「明るい考え方になればいいだけだから、智慧なんて必要ないのではないか」、と思うところなのですが、それはまたの機会にお話ししましょう・・・
このように、「あらゆる問題を兼ねて思慮る(おもんばかる)」という意味の「思金神」は、天の岩戸に籠られたアマテラスを引き出すためのアイディアを出したのですね。
古事記「アマテラスの天の岩戸開き」-アマテラスを出すために神々が行った儀式
こんにちは、アマテラスです。
寒い日が 続いていますが、みなさんはいかがお過ごしでしょうか。
前回の記事では、このブログのタイトルにもありますが、古事記の「アマテラスの天の岩戸開き」について簡単な説明をさせていただきました。
古事記は上中下の三巻から構成されていますが、上巻の神話については色々な解釈ができるとも言われており、神話の一つ々の話が私たちに伝えようとしていることを理解することで、今に役立つような教訓や智慧を見出すことができるのかもしれません。
では、今日は、古事記の「アマテラスの天の岩戸開き」について、もう少し詳しくお伝えしたいと思います。
アマテラスは、弟スサノオの自由な振舞いに困惑し、天の岩戸に隠れてしまいました。
それによって、高天原(神の世界、天の世界)も地上世界も、真っ暗になり、禍や悪いことが起きるようになりました。
そこで、八百万の神々は天の安の河原に集まって、「どのようにしてアマテラスを出そうか」と話し合いをします。
そして、智慧の神オモヒカネノカミ(思金神)が、アマテラスを天の岩戸から出すためのアイディアを提案し、それに従って次のような準備と儀式が執り行れました。
<アマテラスを天の岩戸から出すための準備>
〇まず、占い・祭祀の神フトダマノミコトがオモイカネノカミの策で良いかどうか、鹿の肩骨と波波架の木を焼いて占います。
〇イシコリドメノミコトは、鉄で八咫鏡(やたのかがみ)を作り、タマノオヤノミコトは八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)を作ります。
〇そして、天の香山で根ごと掘り起こした榊(さかきの)の上の枝に多くの勾玉を飾り、中の枝に八咫鏡を取り付け、下の枝に白と青の布帛(麻・絹)を垂らした「飾り木」を作ります。
<アマテラスを岩戸から出す時に執り行った儀式>
〇アマテラスに夜が明けたと思わせるために、常世の長鳴鳥(ながなきどり)を一斉に鳴かせます。
〇アマテラスが隠れている天の岩戸の前で、祭祀の神フトダマノミコトがその「飾り木」を捧げ持ちます。
〇力の神アメノタヂカラヲノミコトが、岩戸からアマテラスを引っ張り出せるように、天の岩戸の横に隠れて立ちます。
〇芸事の神アメノウズメノミコトは、ヒカゲカズラ(シダ植物)をタスキとして肩にかけ、マサキカズラ(つる植物)を丸く束ねた冠を頭に着け、笹の葉を手に持って、舞を舞います。
こうした儀式を執り行って、暗かった気持ちが「明るい心」に変わったからか、八百万の神々は歓声を上げました。
すると、アマテラスは、「光輝く私がいないので、高天原も地上の世界も暗いはずなのに、なぜ高天原の神々は歓声を上げ、笑っているのでしょう?」と、外の様子を不思議に思い、天の岩戸を少し開けました。
その時に、言葉の神アメノコヤネノミコトと祭祀の神フトダマノミコトが、アマテラスに鏡を向けると、アマテラスは「光り輝くこの神は誰だろう」と思って、鏡を見るために天の岩戸から少し出てきました。
その隙に、力の神アメノタヂカラオノミコトが、アマテラスを外に引っぱり出しました。
こうして、アマテラスが天の岩戸から出たことで、高天原にも地上世界にも明るさが戻ったのでした。
これらのことが、アマテラスを天の岩戸から出すために執り行った儀式です。
たくさんの神々が登場しており、それぞれの神様に役割があることは、何となく分かると思います。
しかし、古事記に書かれている通りに理解しようとしても、神話が私たちに何を伝えようとしているのかはあまり分からないのではないでしょうか。
それぞれの神様が担った役割は、何を意味するのでしょうか・・・
そして、「天の岩戸開き」とは、何を意味するのでしょうか・・・
何だか気になりますが、その続きはまた・・・。
はじめまして。
はじめまして。
アマテラスと申します。
今日から、はてなブログを始めましたので、これからみなさんに知っていただけたら嬉しく思います。
さて、アマテラスとは、きっとみなさんもご存知かと思いますが、日本では色々な神社にお祀りされており、日本神話「古事記」に登場する神さまです。
その「古事記」でアマテラスが登場する話の一つが、「アマテラスの天の岩戸開き」です。
「アマテラスの天の岩戸開き」は、どのような話なのか、みなさんはご存知でしょうか?
では、少しだけ簡単に説明させていただきます。
太陽神アマテラスの弟神スサノオが、アマテラスがいらっしゃる高天原で度重なる乱暴な振舞いをしたことで、アマテラスは困惑なされて、ついに天の岩戸に隠れてしまいました。
それで、高天原も、地上の世界も常に暗闇となり、昼と夜の区別がなくなり、闇夜が長く続きました。
さらには、暗闇が続いただけではなく、色々な邪神が騒ぐ声が満ちて、あらゆる禍が起こるようになりました。
そこで、高天原にいらっしゃる八百万の神々は、天の安の河原に集まって、どのようにしてアマテラスを出すかという話し合いを始めました。
そして、八百万の神々の知恵と協力によって、ついにアマテラスがお出ましになり、高天原も地上の世界も明るくなりました・・・
さて、八百万の神々は、天の岩戸にお隠れになったアマテラスを、どのようにして出したのでしょうか?
八百万の神々がアマテラスを出す時、どのような知恵やアイディアを用いたのでしょうか?
この神話において、アマテラスを物理的な太陽と解釈することもできますが、「明るい心」と解釈するなら、この物語が私たちに伝えようとしていることは、果たして何なのでしょうか?
今の時代はまさに、アマテラスが岩戸にお隠れになったように、あまねくてらす「明るい心」が多くの人に表れていないと感じられる世相であるとも言えるかもしれません。
あまねくてらす「明るい心」は、どのようにしたら表れるのでしょうか・・・
「明るい心」を出すならば、生き方ももっと変わるのではないだろうか・・・
このブログでは、古事記だけではなく、古今東西のあらゆる神話や哲学なども扱いながら、「明るい心」を表すための役に立つようなあらゆることを伝えることができればいいなと思っております。